痛風の治療
痛風は、結晶化した尿酸が関節などにあらわれ炎症による痛みを引き起こす疾患です。
痛みは激痛となることが多く、風が当たっただけでも痛むなどの説から、痛風と命名されたと言われています。
足の親指の付け根に発症することが多いですが、膝関節、足関節にも発症します。
原因
人間はプリン体を分解する酵素の遺伝子に突然変異を起こしており、血液への溶解度の低い尿酸までしか分解できません。そのため、体内での産生が上昇したり、体外への排出が低下すると尿酸の血中濃度が上昇し、結晶として関節に沈着して痛みを起こします。アルコールの多飲や精神的ストレス、水分摂取不足も原因となることがあります。
治療
発作に対しては痛みの発生を抑える薬や炎症を抑える薬などの投薬によって治療します。
痛みが治まってしばらくした段階で血液検査を行い、根本的な原因である高尿酸血症の治療を行います。
痛風は痛みが引いてしまえば困らないことが多いため、根本的な治療が煩わしくなりがちです。しかし、たまに痛みが出るだけでなく発作が頻発したり発作時以外も関節痛が出現する状態である慢性痛風性関節炎に移行したり、不可逆的な腎障害(痛風腎)を起こすことがあり注意が必要です。脂質代謝異常などの生活習慣病と合併することが多いため詳しい検査を行い、内科へ紹介することもあります。
根本的な治療につなげるための検査は当院でも行えますのでお気軽にご相談ください。